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パソコン用メガネ
●VDT症候群とIT眼症
VDTとは「Visual Display Terminal」の略で、当初はホストコンピューターの端末を意味しましたが、現在ではパソコンやテレビ、携帯電話などの画面のことも指すようになっています。
近年の急速なVDTの普及により、それを用いて作業をする人たちに、眼を中心として、首・肩・手・腰などの疲労を訴えるケースや、さらにひどくなると、精神神経系の症状を訴えるケースも現れてきました。
これらの症状を総称して、VDT症候群と呼びます。
そしてVDT症候群の中でも、眼の症状全般を、最近は「IT眼症」と呼ぶようになってきています。
IT眼症は「ドライアイに由来するもの」と「眼のピント合わせの機能や眼球運動(両眼のチームワーク)に由来するもの」とに大別されます。
(『眼科ケア 2005 Vol.7 No.7 メディカ出版』より要約引用)
IT眼症か否かというのは、もちろんお医者様が診断されることですが、「眼のピント合わせ機能」「両眼のチームワーク」に問題があって、眼精疲労を訴えられているのであれば、「パソコン用メガネ」がかなりの確率で効力を発揮すると思われます。
一方で、「パソコン用メガネ」だけでは、不具合の改善が芳しくない場合もございます。
いろいろな原因が絡み合って、不具合を生じさせている可能性もありますので、
ご不安なかたは、お医者様のご診察をあわせて受けられることをお奨めいたします。
●パソコン用メガネとは
パソコン作業中は、視線を眼前50cm前後のところに合わせ続けるかたがほとんどだと思います。
近いところをはっきり見るために、私たちは「ピント合わせの機能(以下、調節と表記します)」を働かせ続けなければなりません。
この「調節」機能に不具合があると、画面がぼやけて見えたり、離れたところとパソコン画面とを交互に見るような場合、ピントが合うのに時間がかかってしまったりといったことが起こる可能性があります。
見にくいものを無理して見ようとすれば、疲れるしイライラもするしで、いいことは何もありません。
また、近いところに視線を合わせるために、私たちは「両眼のチームワーク機能」を働かせて、目標物に両眼を寄せ続けなければなりません。
この「両眼を寄せる」機能に不具合があると、時間が経つにつれて眼痛・頭痛がひどくなったり、入力作業中に行を間違えてしまったり、文字や画面が完全に二つにわかれて見えてしまったり、といったことが起こる可能性があります。
このような状態では、パソコン作業を続けることは困難ですね。
上記の二つの機能には特別問題がなくても、近視のかたが遠くのはっきり見えるメガネやコンタクトレンズを装用した状態でパソコン画面を見続けることは、「調節」をフルに働かせることになるために、疲労の原因となる可能性があります。
こうしたことを踏まえ、「パソコン画面を見続けるのに最適な度数」をさまざまな測定法や器具を利用することによって求め、お客様の使用目的に合致するレンズをお選びします。
●レンズについて
当店でパソコン用メガネをお求めになるお客様は、ほとんどの場合レンズに何らかの度数を入れられます。
ご年齢やモニターでの距離・角度などの条件によって、お勧めするレンズが変わってまいります。
レンズに関しては、こちらもご参照ください。
当店で使用しているノートパソコンを操作いただきながら、最終的な度数・レンズ決定を行なっております。
「モニターが眩しくて疲れる」といったような場合に、レンズに薄く色を付けたり、特殊コーティングを施したりすることで、問題の軽減が可能なことがあります。
当店では、そういった用途に対応できるレンズのサンプルを各種ご用意しております。
サンプルレンズを手に持った状態では、実際のパソコン作業での使用感がわかりにくいかと思いますので、テストフレームに装着できるような形でのご用意もございます。